中国に伝わる不老不死の薬「太歳」とは何か?



2014年8月23日

太歳-不老不死の薬か、それとも禍を呼ぶ神か

中国の本草綱目(ほんぞうこうもく)という書物をご存じだろうか。明朝の医師である李時珍が編纂した、膨大な薬が記された中国最大の薬学著作である。その本草綱目に「太歳(たいすい)」という謎の生命体が記されていることを知っているだろうか。

本草綱目によると、太歳は「視肉」または「肉芝」ともいい、まるで肉のような形状をしているとされる。石にへばりつき、頭と尾を持つれっきとした生物である。赤や白、黄色に黒など様々な色の物があり、長く食べ続けると不老不死になれるという。『史記』では、秦の始皇帝が求めた不老不死の薬の主成分はこの太歳であったとしている。『山海経』等にも同様の記述があり、長い間不老不死の効果がある貴重な生物だとされてきた。

その反面、太歳は祟り神として語られることもある。宋の『太平広記』には次のような記述がある。

土木工事を行っていた男が、掘り出した土から、赤く菌のかたまりのような肉のかたまりのような、周りには無数の眼がびっしりついている奇妙な物体を掘り出した。途方に暮れていると、行き掛かりの僧に「これは太歳ですから元に埋めて工事を中止しなさい」と言われてそれに従ったが、結局その男と家の者はみな1年内に死に絶えてしまった。

ここでの太歳は方位と関係し、風水では災厄をもとらすものとして語られる。

太歳の正体は

様々な憶説

言い伝えによると、太歳は肉塊のような見た目であり、傷がつくと液体があふれ出し、再生してしまうという。太歳それ自体が不老不死だとも言われる。

太歳の正体とは一体なんなのだろうか。
一説によると、白亜紀から存在しているとも言われ、また地球で初めての生命体であり全ての動物の起源的な性質を持つともされるが、どれも信憑性に足る説とは言えない。

菌類?有力な仮説

Penicillium現在もっとも有力であるとされる仮説は、太歳は巨大化した変形菌・粘菌であるとする説だ。変形菌は微生物を食す動物的な面と同時に、胞子により繁殖する植物の性質も持ち、見た目的にも菌塊だか肉塊だかわからないような太歳に近い。

捕獲された太歳

20080924-00000037-rcdc-cn-view-000_p2006年、広東省で30㎝四方程度で重さ2㎏の謎の物体が発見された。発見者の呉氏は川辺の泥中にその物体を発見、棒で表面に穴をあけたが、ひと月後にはその穴がふさがり、さらに大きくなっていたという。呉氏が不思議に思い持ち帰ると、地元の老人や町人から、捨てるようにと言われた。しかしある者が「太歳」に似ていると言ったため、研究所へその物体を持ち込むことになった。
現在その研究所では発見された物質の調査が進められているが、いま明らかになのはその物体が一般的な生命体とは明らかに異なるということだけである。傷をつけると粘液を出し自己治癒をすることもわかっており、太歳の特徴と一致する。

太歳は長年不老不死を可能にする生物とされてきた。近年に入り太歳とおぼしき物体の発見が続いている。そのうち多くはゴムの塊などの偽物だとされているが、いくつかに関しては明らかに特別な生命体だということが判明している。この事実は、太歳が粘菌類であるという仮説とは相いれない。果たして太歳の正体とはなんなのだろうか。それはまだ謎のままである。

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未解決度指数

Summary: その典拠ははるか昔、史記にまで遡り、多くの者が仮説を唱えてきた。さらに中国ではこれまで幾度も太歳が捕獲されているが、どれも信憑性が高いとは言えない。 太歳については一切が謎に包まれ、いままで捕獲された物質が本当に太歳なのかも分からず、情報が錯綜している状態と言える。 太歳が何かを知ることは、不老不死の伝説に答えを出すことでもあり、太歳の謎解決が更に大きな謎を解くカギとなっている。

3.8

ポイント
信憑性
未解決期間
未解決度
謎が解けたときの影響
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