トロッコ問題 5人より1人を助ける方が正しいか?



2017年7月26日

命題1 線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。この時たまたまあなたは線路の分岐器のすぐ側にいた。あなたがトロッコの進路を切り替えれば5人は確実に助かる。しかしその別路線でも男性が1人で作業しており、5人の代わりに1人の男性がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。あなたはトロッコを別路線に引き込むべきか?

この哲学上の命題は、哲学者であるフィリッパ・ルース・フット(Philippa Ruth Foot が1950年代に考えた倫理上の問題である。多くの人にこの問題を出すと、90%の人が別線路に引き込んで一人を殺し、5人を助ける方が正しいという

それでは次に命題を下記に変えてみると、

命題2 線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。この時たまたまあなたは線路のすぐ側にいた。そして目の前にかなり体重の重い男がいる。あなたがトロッコを止めれば5人は確実に助かる。しかしそのためには目の前にいる太った「男をトロッコの前に突き出して弾かれさせ、殺して」止めなければいけない。あなたは男を突き出すべきか?

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命題を変えるとなんと今度は、9割の人間が男を突き出すのはよくないと答えたのである。そして1人を殺して5人を助けるのは同じことなのに、その理由を正当化することはほとんどだれもできなかったということである。
この問題が未解決なのは、同じ結果を引き起こす行動に人が違う倫理基準を当てはめることがあるということであり、その理由の説明がいまだにされていないということである。

次に下記のように命題を変えると

線路を走っていたトロッコの制御が不能になった。このままでは前方で作業中だった5人が猛スピードのトロッコに避ける間もなく轢き殺されてしまう。この時たまたまあなたは線路の分岐器のすぐ側にいた。あなたがトロッコの進路を切り替えれば5人は確実に助かる。しかしその別路線であなたの子供が1人で作業しており、5人の代わりにあなたの子供がトロッコに轢かれて確実に死ぬ。あなたはトロッコを別路線に引き込むべきか?

わずか30%の人が別線路に引き込んで一人を殺し、5人を助ける方が正しいといったという

学者の見解 なぜ違う結果がでるのか?

ジョシュア・グリーン命題2は殺人、命題1は副次的な死亡事故であり殺人ではない。という解釈が無意識のうちの起こっているという。人間は殺人に対する抵抗力が非常に強く、脳が不快感を感じる部分が別にありその道徳意識が、5人より1人を助けることを良しとする非論理的な帰着を出すという。

 トマス・アクィナスは、「道徳的によい行為がたまたま悪い結果を生むのは仕方がないが、よい結果を得るためにわざわざ悪い行動をとるべきではない」と言っている。
つまり、良いことをしようとして失敗して誰かを不幸にするには仕方ないが、悪いことをして結果的に良い行動となったとしてもだれも褒めないしむしろ犯罪となるということである。

さてこのトロッコ問題を論理的に説明することは可能なのだろうか?

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未解決指数

Summary: 知らぬ間に形成されている人間の道徳心は社会的動物としての人間の行動規範と直結する大きな問題である

4

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